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物議醸す影の共和綱領「プロジェクト2025」 大統領権限強化、官僚機構の弱体化推進

2024年8月11日 共和党のトランプ前大統領に近いシンクタンクがまとめた政府再編構想「プロジェクト2025」が物議を醸している。 「影の共和党綱領」とも呼ばれ、大統領権限の強化と官僚機構の弱体化を提唱。 民主党はトランプ氏が復権して導入すれば独裁色が強まると批判、無党派や共和党穏健派の支持離れを懸念するトランプ氏は距離を置くのに躍起だ。   ▽青写真 エリート官僚が幅を利かせる行政国家を解体し、主権を国民の手に取り戻す。 官僚を解雇し、無駄が多く腐敗した部局や事務所を閉鎖。 教育省は廃止する。 性的指向・性自認 (Sexual Orientation and Gender Identity=SOGI・ソジ) や多様性・公平性・包括性 (Diversity, Equity...

G20国際課税宣言、初採択・・巨大IT念頭、早期実現へ 改革に積極的も参加国の思惑交錯、漂流懸念

2024年8月10日 ブラジル・リオデジャネイロで開かれた20か国・地域 (G20) 財務相・中央銀行総裁会議は、国際課税に関する宣言を採択した。 巨大IT企業を念頭にしたデジタル課税の早期実現の方針を盛り込んだ。 G20で国際課税に関する閣僚宣言が取りまとめられるのは初めて。 財務省の神田真人 (かんだ・まさと) 財務官が会議後に記者団の取材に応じ、明らかにした。 宣言では議長国ブラジルが推し進める富裕層への課税強化にも言及している。 デジタル課税は、巨大IT企業などに適正な課税をすることが狙い。 事業拠点がない国や地域も、利用者がいれば売上高に応じて法人税を受け取れるようにする。 2021年の経済協力開発機構 (OECD) 会合で約140の国・地域が合意した。 導入には多国間条約の署名が必要だが、先送りされている。 グーグルなどの巨大ITを抱える米国では反対論があり、11月の大統領選で返り咲きを狙うトランプ前大統領は法人税の減税策を打ち出している。 G20は大統領選前に一致した姿勢を示すことで、デジタル課税の導入を進めたい考えだ。 また、日本政府は会議で為替相場の過度な変動や無秩序な動きについて懸念を表明した。 米国などを念頭に、一部の国で金利が高い状態が続き、通貨安や資本流出につながることを指摘する意見も出たという。 *  *  *  *  * G20財務相・中央銀行総裁会議は国際課税改革についての宣言を公表し、改革への意気込みを示したが、自国税収の増減をめぐり参加国の思惑は交錯。 巨大ITを念頭に置くデジタル課税などは「100年に一度の改革」とも称されるが、漂流する可能性がある。 「予想を上回る成果だ」。 会議の議長を務めるブラジルのフェルナンド・アダジ財務相は閉幕前の記者会見で胸を張った。 宣言は、OECDが主導したデジタル課税の実施に向けた条約署名を急ぐ姿勢を強調。 ブラジルが提唱する富裕層の課税強化は「超富裕層を含む全ての納税者が公平に税金を負担することが重要だ」と盛り込んだ。 ただ、デジタル課税は条約署名の時期を示せず、富裕層課税でも「主権を尊重」や「自主的に」など、妥協的な文言を散りばめた。 G20が一体となって取り組む強い意思は感じにくい。 背景には各国の立場の隔たりがある。 デジタル課税が導入されれば、グーグルなど巨大ITを多く抱える米国の税収が減り、新興国などでは売り上げに応じた税収増が見込める。 アダジ氏は会見で「一国だけが合意のハードルとなっている」と米国を暗に批判。 一方、ジャネット・イエレン米財務長官は欧米メディアの取材に「インドや中国、オーストラリアが抵抗している」と矛先を他国に向けた。 OECDで国際課税改革を主導してきた日本は、協議が座礁しないよう議論の加速を訴える。 富裕層の課税強化は、ブラジルが格差是正を目的に提唱。 富裕層が資産管理会社を設立することなどによって、税負担を逃れているとの問題意識がある。 ただ、米国では富裕層が選挙資金の寄付などを通じて政治に強い影響力を持つ。 宣言では議長国の顔を立てつつ、判断の余地を残して骨抜きにしようとする各国の思惑が透ける。   ▪︎ 米国に署名迫る宣言  京都大大学院の諸富徹 (もろとみ・とおる)...

ハリス氏、家計負担減訴え 経済政策公表、物価高対応

2024年8月17日 大統領選の民主党候補、ハリス副大統領は8月16日、ノースカロライナ州で演説し、経済政策を初めて公表した。 食品の不当な値上げの阻止や、住宅価格抑制といった家計負担の軽減策が柱。 国民の不満が大きい物価高に取り組む姿勢をアピールし、支持拡大を狙う。 ハリス氏は「生活費を下げ、国民の経済的な安定を高めることに最優先で取り組む」と強調した。 共和党候補のトランプ前大統領はバイデン政権下での歴史的なインフレを繰り返し批判しており、こうした攻撃をかわす狙いもありそうだ。 ハリス氏は、企業による食品価格の悪質なつり上げを禁止する初の連邦法を定めると主張。 違反した企業に対する罰則を設け、企業間の正当な競争を促して価格の引き下げにつなげる。 対象とする具体的な品目や手法などは明らかにしなかった。 住宅については、価格上昇により「あまりにも多くの家庭で手が届かない」と指摘。 中間層に手頃な価格にするため、大統領就任後4年間で300万戸を新設し、市場への供給量を増やす。 初めて住宅を購入する人には、新築住宅の頭金として25,000ドル (約370万円) を支援する。 子どもがいる家庭への税優遇も拡充。 子どもが生まれた家庭には誕生後1年間、6,000ドルの減税を行う。 バイデン政権が注力してきた薬価引き下げの取り組みも継続する。 有権者や企業の間で意見の相違が目立つ通商、エネルギーといった分野には言及しなかった。   (2024年9月1日号掲載)

グーグル事業分割検討 「独占」判決受け米当局

2024年8月15日 グーグルの市場独占を是正するため、司法省がグーグルの事業分割の提案を検討していることが8月14日に分かった。 複数の米メディアが報じた。 インターネット検索サービスは反トラスト法 (独禁法) 違反に当たるとした連邦地裁の判決を受けた対応。 欧州連合 (EU) に続き、巨大IT企業に対する独占禁止へ規制強化の姿勢が鮮明となった。 グーグルに対する事業分割が決まれば、1980年代に米通信大手のAT&Tが解体されて以来、米国企業として最大の案件となる。 ただ、グーグルは控訴すると表明しており、決着には時間がかかりそうだ。 司法省はマイクロソフト (MS) に対しても、1990年代に基本ソフト (OS) ウィンドウズが圧倒的な市場占有率...

9月10日にテレビ討論会 ハリス氏、トランプ氏合意

2024年8月10日 ABC-TVは8月8日、大統領選の民主党候補ハリス副大統領と共和党候補トランプ前大統領の討論会を9月10日に開催すると発表した。 両氏が出席すると合意したとしている。 6月下旬の討論会で振るわず撤退したバイデン大統領に代わって出馬したハリス氏とトランプ氏が直接対決する舞台が決まった。 
11月5日の投開票まで3か月を切る中、世論調査の両氏の支持率は拮抗している。 全米で生中継されるテレビ討論会は大きな関心を集めそうだ。 
トランプ氏は当初、バイデン氏撤退前に決まっていたABC主催の討論会は中止されたとの見方を示していたが、一転して参加を決めた。 ハリス氏から「言いたいことがあれば面と向かって言えばいい」と挑発され、応じたとみられる。 
これに先立ち、トランプ氏はフロリダ州の私邸マールアラーゴで記者会見を開き「ハリス氏はインタビューに応じたことがない。 酷 (ひど) いディベーター (討論者) だ。 不快だ」と批判し、自身の実績を示すため「討論することが重要だ」と強調した。 
ハリス氏は8日、記者団に「トランプ氏との討論を楽しみにしている。 彼が姿を見せることを願っている」と語った。 
トランプ氏はABC主催の討論会のほか、FOXニュースが9月4日、NBCが9月25日に主催すると述べた。 ハリス氏は参加の是非を検討するとみられる。 
トランプ氏は副大統領候補バンス上院議員と、民主党の副大統領候補ウォルズ・ミネソタ州知事の討論会も実施されると述べた。 時期は明らかにしなかった。    *Picture:© below the sky /...

元検事と被告人の対決へ、大統領選の高齢問題解消 ハリス氏:舌鋒の鋭さ武器に、トランプ氏:副大統領の実績批判

2024年7月24日 11月の大統領選は、民主党のハリス副大統領 (59) と共和党のトランプ前大統領 (78) が対決する構図が固まった。 元検事のハリス氏は被告人を追及してきた舌鋒 (ぜっぽう) の鋭さが武器。 議会襲撃事件など4つの事件で起訴されたトランプ氏を「重罪人」と見立てる作戦で攻勢をかける。 ハリス氏は労働組合からの支持も相次いで取り付けている。 全米最大の労組連合で組合員1,250万人を抱える米労働総同盟産別会議 (AFL・CIO) のほか、全米鉄鋼労働組合...

ハリス氏激戦州で遊説、トランプ氏打倒へ気勢 副大統領候補にミネソタ州知事ワルツ氏

2024年8月6日 大統領選でバイデン大統領が再選を断念してから3週間余り。 新たに民主党候補になることが確実なハリス副大統領は、この間に2億ドル (300億円) 以上の献金を集め、好感度も上がって活気づいている。 11月5日の本選が3か月未満に迫る中、民主党の態勢を立て直して巻き返しを図る。 勢いを維持して優位に選挙戦を展開する流れを作り出せるかどうかが課題。 一方、暗殺未遂事件を乗り越えた共和党候補のトランプ前大統領は、バイデン氏からハリス氏に照準を定め直し、戦略の練り直しを進めている。 ハリス氏の選対幹部は7月28日、X (旧ツイッター) で「1週間で2億ドルを集めた。 66%は新規の寄付者によるものだ」とし「新たに17万人のボランティアが登録した」とも明らかにした。 AP通信はハリス氏の集金力には「目を見張るものがある」と報じた。 ABC-TVが発表した7月最終末実施の世論調査の結果によると、ハリス氏の好感度は43%で1週間前の調査から8ポイント上昇。 36%のトランプ氏を上回った。 選挙戦でトランプ氏は「新しく倒すべき相手が現れた。 嘘つきカマラ・ハリスだ」とし、豪快な笑い声で知られるハリス氏を「笑うカマラを見たか? 狂っている」と揶揄 (やゆ)。 元検事のハリス氏は「私は性的虐待者や詐欺師を相手にしてきた」と語り、不倫口止めに絡む事件で大統領経験者として初めて有罪評決を受けたトランプ氏を指弾。 両候補の批判合戦も熱を帯びている。 政治サイトのリアル・クリア・ポリティクス (RealClearPolitics=RCP) によると、7月28日時点の全米での支持率平均はトランプ氏47.9%、ハリス氏46.2%。 FOXニュースによる最近の世論調査の結果では、勝敗を左右する中西部ミシガン州や東部ペンシルベニア州では同率で並んでいる。 *  *  *  *  *ハリス氏は8月6日、大統領選の副大統領候補に選んだミネソタ州のティム・ワルツ知事...

オープンAIが新検索機能 グーグルに対抗、競争激化

2024年7月16日 対話型人工知能 (AI)「チャットGPT」を手がけるオープンAIは7月25日、AIを活用した新たな検索サービス「サーチGPT」を発表した。 一部の利用者向けに試験版の運用を開始し、今後の開発に視野を向けている。 インターネット検索で圧倒的なシェアを誇るIT大手グーグルに対抗していく構えだ。 マイクロソフト (MS) も7月24日、検索エンジン「Bing (ビング)」でAIを活用した新たな検索サービスを発表しており、IT各社による開発競争は激化の一途をたどっている。 利用者がサーチGPTで知りたい内容を検索すると、ネット上の最新情報をAIが要約し、関連する画像も合わせて提示してくれる。 出典元のリンク先も示されるため、詳細な情報を探ることができる。 人と会話するように追加質問も可能で、オープンAIは従来の検索サービスと比べて「より速く、より簡単に情報を見つけることが可能になった」と説明している。 将来的にチャットGPTと統合する予定だという。 サム・アルトマン最高経営責任者 (CEO) はX (旧ツイッター) に「私たちは検索を今よりもずっと良くする余地があると考えている」と投稿している。 AI開発のピッチが加速する中、ソフトバンクグループ...

大谷、球宴初アーチ3ラン 今永、三者凡退の無失点

2024年7月17日 大リーグ、ドジャースの大谷翔平選手 (30) が7月16日、テキサス州アーリントンで行われた第94回オールスター戦で別格の輝きを放った。 出場4年目で初本塁打となる豪快な3ランを放ち「やっぱり楽しかった。そこで打てたことが自分にとっては特別な瞬間」と喜びを口にした。 
元通訳の違法賭博事件が発覚した激動の前半戦を乗り越え、真夏の祭典に戻ってきた「スター大谷」が今年もファンの視線を集めた。 レッドカーペットショーでは、愛犬デコピンの姿が裏地にプリントされた茶色のスーツ姿で妻真美子さん (27) と手をつないで登場。 約4万人が詰めかけた試合ではナショナル・リーグの「2番・指名打者」として3回に右翼席に運び、前半戦29本塁打の実力を示した。 
看板選手が集う球宴ならではの醍醐味も味わった。 室内の打撃練習では同じナ・リーグで競い合う、フィリーズの主砲ブライス・ハーパー一塁手 (31) の練習を見て「すごく勉強になった。レベルの高い選手たちと一緒にできることが特別」と目を輝かせた。 打撃談議に花を咲かせたハーパー選手も「純粋な才能に愚直な姿勢。だから成功を収めている」と、大谷選手から刺激を受けていた。 メジャー1年目で選出されたカブスの今永昇太投手 (30) はナ・リーグの4番手で1回を投げ、無安打無失点だった。       (2024年8月1日号掲載)

米市長選にAI候補認めず 「ワイオミング州法違反」

2024年7月10日 ワイオミング州ララミー郡は7月5日、同郡にある州都シャイアンの市長選に人工知能 (AI) で生成された自動プログラムが立候補することは認めないと発表した。 「ワイオミング州法に違反し、有権者の混乱も招く」とした。 有権者の男性が対話型AIのチャットGPTを駆使して自動プログラムを作り出し、候補として届け出ていたもの。 ララミー郡は自動プログラムについて、州法が立候補要件として求める登録有権者に該当しないと説明した。 当選すれば操作役になると主張していた男性が自身の立候補を届け出て受理された。 11月の本選に向けて8月に予備選がある。 シャイアン市民のビクター・ミラーさんが対話型AI のチャットGPT を駆使して創り出し、「仮想統合市民 (Virtual Integrated Citizen)」の頭文字を取って「VIC」の名前で届け出た。 市の公式ウェブサイトでは、候補を2人に絞る予備選と11月の本選で構成される市長選に届け出た6人のうちの1人として名を連ねている。 AIであれば、あらゆる情報を織り込んで政策判断できるとミラーさんは主張。 当選すれば自身がAI候補を操作するが、判断は全て委ねると語っていた。 AI候補も、出馬は人間のリーダーシップと先端技術の融合を政治の世界で実現する道を開き「画期的だ」とも自賛した。 ミラーさんが先端技術とデータに基づく市政を実現すると訴えて自動プログラムを届け出て以降、州政府が出馬を認めないよう求め、議論になっていた。   (2024年8月1日号掲載)

GPS妨害、世界で急増 航空、地図アプリに悪影響

2024年7月13日 世界の紛争地周辺で、GPSなどの衛星利用測位システム (Navigation Satellite System) への妨害が深刻化している。 民間機の位置情報が狂い、航路を外れたり、着陸不能に陥る事案も発生。 紛争当事国の行為が原因とみられ、地図アプリの不具合など、近隣国の市民生活にも支障が出ている。 米国運用のGPSや、欧州のガリレオ、ロシアのグロナスなど衛星を使った測位システムは、飛行機や船舶の運航のほか、自動車のナビゲーション、スマートフォンのアプリなど現代の生活に欠かせない技術だ。 英フィナンシャル・タイムズ紙 (FT) のデータ分析によると、トルコの首都アンカラや黒海沿岸、エジプトのシナイ半島、ミャンマーの国境付近では少なくとも過去半年間、GPSが不安定な状態が続いた。  妨害の主な手法には、測位システムの信号を電波で妨害し、正確な位置を把握できなくする「ジャミング (妨害行為=jamming)」と、システムの信号を偽装した電波で位置を誤認させる「スプーフィング (成り済まし行為=spoofing)」がある。 従来、軍事拠点を無人機やミサイル攻撃から守るために国家が局地的な妨害を実施していたが、ロシアのウクライナ侵攻やイスラム組織ハマスとイスラエルの戦闘開始以降に妨害が急増。 FTによると今年4月だけで民間機も3万機がスプーフィングの影響を受けた。 バルト海に面するロシアの飛び地カリーニングラード州の周辺やイスラエルの隣国レバノンでは特に深刻で、バルト3国のエストニアは「ロシアの敵対活動」と断定。 レバノンも、イスラエルによる妨害行為とみる。 FTは、航空事故のリスクが高まるほか、銀行や鉄道、救急のシステムに不具合が出る可能性を指摘。 レバノンやヨルダンでは配車アプリが使えず、ガザでは人道支援が滞るケースもあった。 ただ、妨害行為者の特定は困難で、規制する国際的なルールも未整備だ。 妨害手法は多様化し、対策は難しいとされる。     (2024年8月1日号掲載)

トランプ氏勝利なら物価高 ノーベル経済学者16人警告

2024年7月8日 コロンビア大の経済学者ジョセフ・スティグリッツ教授ら、ノーベル経済学賞の受賞者16人が、トランプ前大統領が11月の大統領選で勝利した場合、インフレーションが再加速すると警告する共同書簡を公表した。 トランプ氏は減税提案を乱発しており、スティグリッツ教授らは「財政的に無責任な予算を組んで、インフレが再燃する懸念が当然ある」と指摘した。 
経済政策の具体策に関してはそれぞれ異なる見解を持っているとしながらも、「バイデン大統領の経済政策が、トランプ氏よりも圧倒的に優れていることは全員が同意している」と明言した。 
次の大統領選の結果が、その後、数十年にわたって経済に影響を及ぼす可能性があるとし、トランプ氏の「返り咲き」が実現すれば「世界での米国の経済的地位は低下し、国内経済も不安定化する」と訴えた。 
トランプ氏はバイデン氏支持層の切り崩しを狙い、所得税や法人税の減税を主張しているほか、全輸入品に10%の「普遍的基本関税」を課すことを提唱し、中国からの輸入品に少なくとも60%の関税を課すなどとしている。 また、ジャネット・イエレン財務長官は、トランプ前大統領が提案する全輸入品への一律関税導入に関し、「全ての貿易に影響を及ぼす。多くの米企業にとって大幅な負担増となり、消費者が購入する幅広い輸入品のコスト引き上げにつながる」として批判を続けている。   (2024年8月1日号掲載)

トランプ氏、米国民に団結強調 暗殺未遂後初の演説、指名受諾

2024年7月19日 11月の大統領選に向けたウィスコンシン州ミルウォーキーでの共和党大会は最終日を迎え、トランプ前大統領 (78) が党候補の指名受諾演説に臨んだ。 米国の政治分断が深まる中で起きた7月13日の暗殺未遂事件後、初の演説で国民に団結を強調。 勇ましい弁舌を抑制し、穏健派や無党派にも支持を呼びかけて政権奪還を目指す。 一方、民主党では再選を目指すバイデン大統領 (81) が6月の討論会で振るわず、高齢不安の拡大から支持離れが加速。 ワシントン・ポスト紙は、オバマ元大統領 (62) もバイデン氏がトランプ氏に勝利できるかどうかについて、懐疑的な見方を示したと報じた。 トランプ氏は暗殺未遂事件で「国を一つにするチャンスを与えられた」と考え、バイデン政権を厳しく批判する内容だった演説を変更した。 トランプ氏の義理の娘で、共和党全国委員会の共同委員長を務めるララ・トランプ氏は演説前、CBS-TVの番組で国民は「これまでと違うソフトな姿」を見ると語っていた。 演説でトランプ氏は、米墨国境管理の厳格化や不法移民の流入阻止、インフレ対策や減税を通じた経済再建、軍事力増強を通じた「力による平和」を強調。 副大統領候補の J・D・バンス上院議員 (39)...

トランプ氏が陰の主役、返り咲きに備え動き加速 ウクライナ支援、NATOに否定的、米国は内向きに

2024年7月10日 7月9日に開幕した北大西洋条約機構 (NATO) 首脳会議は、盟主・バイデン米大統領の高齢に懸念が強まり、返り咲きを狙うトランプ前大統領が陰の主役になった。 ウクライナへの軍事支援やNATOに否定的なトランプ氏が勝利する事態に備えた動きを、加盟国は加速させている。   ▽先手 「民主主義の仲間が安全でなかったら、我々も安全ではいられない」。 1949年4月に12か国が北大西洋条約に調印したワシントンの講堂。 民主党のバイデン氏だが、野党共和党のレーガン元大統領の言葉も引きつつ、超党派の支持があるNATOの維持は米国にとって「神聖な義務」だと訴えた。  首脳会議のホスト役として14分間壇上に立ったバイデン氏は大きな身振り手振りを交え、終始力強い口調だった。 イェンス・ストルテンベルグNATO事務総長も壇上に招き、功績を称える勲章を授与するなど、快活さのアピールに余念がなかった。 背景には11月の大統領選がある。 世論調査で優位に立つトランプ氏は在任中と同様、米国が過度な負担を強いられているとNATOを問題視。 多額のウクライナ支援もやり玉に挙げる。 欧州には不安が漂う。 トランプ氏が当選した場合、米外交政策が内向きに転換するとの見方は根強い。 米議会ではトランプ氏の影響下にある共和党の反対でウクライナ支援の緊急予算成立が大幅に遅れ、武器供与が4か月停滞。 ロシアのウクライナ東部などでの進撃を許した。 バイデン政権は先手を打ち、6月にウクライナとの10年間の安全保障協力協定に署名。 武器供与など短期的支援と並行し、共同訓練や相互運用性の向上などに重心を移した。 「ウクライナ支援の制度化を進める」。 米当局者は言葉を慎重に選びながら、選挙結果に左右されにくい仕組みづくりが課題だと明かした。   ▽不信感 欧州側ではトランプ氏が2月、防衛費を十分に負担していない加盟国を守らない考えを示唆したことで危機感が一気に高まった。 32加盟国のうち23か国が国防費を国内総生産 (GDP) 比2%とする目標を今年達成する見込みとなった。 首脳会議では、トランプ氏が復権してもウクライナ支援を続けられるよう、主導権を米国からNATOに移すことも検討される。 武器供与や軍事訓練の調整役を担うNATO司令部の設置や、400億ユーロ (約7兆円) 規模の軍事支援を続けることで合意する見通しだ。 トランプ氏は在任期間中、北朝鮮との交渉に積極的で金正恩 (キム・ジョンウン) 朝鮮労働党総書記と会談する一方、NATOへの冷淡な発言が目立った。 欧州外交筋は「我々の首脳より、北朝鮮の指導者に対する発言が友好的だった」と不信感を露...

トランプ氏演説中に銃撃で負傷、容疑者と参加者死亡 米大統領たびたび標的に、現職4人暗殺、未遂事件も

2024年7月14日 大統領選で共和党の指名候補に確定しているトランプ前大統領が7月13日に銃撃され、負傷した。 許されない事件だが、銃所持の長い歴史がある米国において、選挙に臨む公人が必然的に負うリスクに違いない。 しかも、共和党は一貫して銃所持の権利を擁護してきた。 トランプ氏はこの事件で政治テロに屈しないとの姿勢を示し、英雄視されることになるだろう。 少しでもずれていたら暗殺だった。 ペンシルベニア州の支持者集会。 乾いた発砲音が聞こえたと思えた直後に、トランプ氏は右耳を押さえながら演台の裏側に沈み込んだ。 自分のソーシャルメディアで「大量に出血し、何が起きたか理解した」と振り返った。 驚いたはずだ。 死亡した容疑者の動機は俄 (にわ) かに分からないが、政敵を相手に言いたい放題を続けてきたトランプ氏がこうした目に遭う恐れは皆無ではなかった。 そのスタイルを維持してきたのは、傍若無人な言動がエリートと対峙 (たいじ) する自分のイメージを形作り、それが求心力になってきたからに他ならない。 日頃トランプ氏を貶 (けな) すバイデン大統領が「(銃撃は) 非難されるべきだ」と寄り添ったように、衝撃を受けた米国はトランプ氏擁護一色となった。 大統領警護隊 (シークレットサービス)...

中国「嫦娥6号」帰還、月誕生の謎解きに期待 深める自信、宇宙開発で主導権狙う、米は警戒

2024年6月25日 月の裏側で試料 (サンプル) を初めて採取した中国の無人探査機「嫦娥 (じょうが) 6号」が地球に帰還した。 月の起源や太陽系初期の歴史といった謎解きが進むことに期待が高まる。 宇宙分野の開発に自信を深める中国は、世界各国が狙う水などの月面資源探査でも優位性を確保する構え。 一方、トップランナーを自任する米国は警戒感を募らせており、両国の激しいつばぜり合いが予想される。   ▽月の記憶 「人類の月探査に新たな章を開いた」。 中国外務省の毛寧 (もう・ねい) 副報道局長は6月25日、「嫦娥6号」の任務成功後の記者会見で胸を張った。 「(各国の) 国際パートナーと手を携え、宇宙を探索していく」と強調し、宇宙開発の主導に意欲を見せた。 月は常に地球からは片側だけが見え、地球側は「表」、もう片側が「裏」。 表と裏では地殻の厚さや地形が大きく異なる。 65年前に旧ソ連の月探査機「ルナ3号」が裏側の撮影に成功したものの、地球と月の裏側は直接交信ができず探査は停滞していた。 だが、中国は難易度の高い中継衛星を用いた通信手段を確立し、新たに道を切り開いた。 試料を採取した南極域にあるクレーター「エイトケン盆地」は40億年以上前に天体の衝突で誕生。 直径は約2,400キロで深さも6~8キロと、月で「最古、最大、最深」のクレーターに位置づけられる。 エイトケン盆地には隕石 (いんせき)...

アルコール健康被害4億人 WHO、若者飲酒に懸念

2024年6月25日 世界保健機関 (WHO) は6月25日、飲酒によるアルコール依存症など健康被害を受けた人々が世界で推計4億人に上ったとする報告書を発表した。 特に、15~19歳で飲酒経験がある人の割合が「受け入れ難いほど高い」と懸念。 飲酒を容認する社会通念により、引き起こされる健康被害が軽視されていると指摘した。 WHOは新型コロナウイルス感染拡大の影響で、今回は2020~22年のデータは不備だったとしている。 報告書によると、2019年の1人当たりの年間アルコール消費量 (純アルコール換算) は5.5リットルで2010年の5.7リットルから微減した。 2020年については、新型コロナの影響を受け、2019年に比べ10.1%減の4.9リットルと推測した。 消費量は旧ソ連諸国や欧州地域、北米・南米地域で多く、米大陸では健康被害に苦しむ人口比が他の地域よりも高い。 最も消費量が多い国はルーマニアで17.0リットル。 米国9.6リットル、日本6.7リットルだった。 15~19歳で飲酒経験がある人の割合は2000年からアフリカ地域で低下したが、日本を含む西太平洋地域や東南アジア地域で上昇した。 アルコール消費が原因の病気やけがによる死者数は、2019年に260万人に上ったと推計。 死亡率は20~30代で最も高く、若い世代が影響を受けやすいと分析した。 高所得国ほどアルコール消費量は多いが、低所得国ほどアルコール消費に関連する死亡率などは高い。 財源や技術、知見の不足から、こうした問題に対処するための政策がない国も多い。 WHOは、有害なアルコールの使用を2030年までに2010年比20%減を目標としており、達成には影響力の大きい政策措置が不可欠だと訴えた。     (2024年7月16日号掲載)

米新車販売、HVが快走 価格や燃費「現実的選択」

2024年6月27日 米国の新車販売でハイブリッド車 (HV) が「快走」している。 トヨタ自動車やホンダといった日本勢に加え、米自動車大手でも販売の好調さが目立つ。 消費者の環境意識の高まりが背景とみられるが電気自動車 (EV) は敬遠気味だ。 日系メーカー関係者は「価格や燃費など現実的な選択肢としてHVへの支持が増えている」と分析する。 トヨタの今年5月の米新車販売台数は約21万6,000台で、うちHVやプラグインハイブリッド車 (PHV)、EVを含む電動車は8万5,335台、39.4%を占めた。 単月としては台数、割合ともに過去最高といい、エンジン車を廃止した新型カムリといったHVモデルが牽 (けん) 引した。 ホンダも5月は売れ筋のスポーツタイプ多目的車 (SUV)「CR-V」を購入した顧客のうち、5割超がHVモデルを選んだ。 米国のガソリン価格は新型コロナウイルス禍以前より高い水準が続いており、日本の自動車業界関係者は「HVは燃費面で優位な上、日本メーカーはモデル数も豊富だ。 当分伸びていくだろう」と指摘する。 米メーカーにもHV重視の動きがある。 フォード・モーターの...

オープンAIとタイム提携 非営利報道機関は提訴

2024年6月28日 対話型人工知能 (AI) チャットGPTを開発したオープンAI (本社:サンフランシスコ) は6月27日、タイム誌 (Time USA, LLC/本社:ニューヨーク) と記事利用で提携したと発表した。 一方、米非営利報道機関の...

トランプ氏の免責一部容認 連邦最高裁、審理差し戻し

2024年7月2日 連邦最高裁は7月1日、2021年の議会襲撃事件で起訴された共和党のトランプ前大統領に対し、在任中の公務は刑事責任の免責特権が適用されると判断した。 「私的行為は免責されない」とし、免責範囲を審理するよう連邦地裁に差し戻した。 初公判は11月の大統領選後にずれ込む見通し。 返り咲きを目指すトランプ氏にとって追い風となった。 トランプ氏は、2020年の前回大統領選の敗北結果を覆そうと支持者らが2021年1月に議会を襲撃した事件を誘発したとして起訴された。 大統領在任中の行動は刑事責任を免れると主張しており、最高裁判断を「憲法と民主主義にとって大きな勝利だ」と歓迎した。 民主主義の根幹を揺るがした事件は、トランプ氏が起訴されている計4つの事件で最も重大だとみられる。 判断は、判事9人のうち保守派6人による多数派意見。 保守派のジョン・ロバーツ長官は大統領の公務に対する広範な免責は「行政府の独立」を守るために必要と指摘した。 リベラル派のソニア・ソトマイヨール判事は「大統領が法の上に立つ王様になってしまった」と反対意見で懸念を示した。 最高裁判断は、機密文書持ち出しなどトランプ氏が起訴されている他の事件の公判にも影響を与える可能性がある。 トランプ氏は大統領に返り咲いた場合、自ら指名する司法長官に起訴を取り下げさせる見方が出ている。 トランプ氏は、免責を認めないとしたワシントンの連邦高裁の今年2月の判断を不服として上訴していた。 初公判は3月4日に予定されていたが、連邦地裁が延期した。 (2024年7月16日号掲載)

初討論会は罵倒応酬、バイデン氏苦戦 4年ぶりの対決、トランプ氏勝利主張

2024年6月28日 11月の大統領選に向け、民主党のバイデン大統領 (81) と共和党のトランプ前大統領 (78) による初の討論会が6月27日、ジョージア州アトランタにあるCNN-TVのスタジオを会場として一般観衆なしで開かれた。 *  *  *  *  * 大統領選の流れを左右するテレビ討論会でバイデン氏とトランプ氏は冒頭から対抗心を剥 (む) き出しにした。 握手せず、視線も合わせないまま演壇に着くと非難の応酬に。 大統領山荘で約1週間準備を重ねたバイデン氏はダークスーツに紺のネクタイ姿で登場。 トランプ氏が在任中、戦死した米兵を「負け犬」と呼んだとの報道に触れ「負け犬はおまえだ」と言い放った。 お馴染 (なじ) みの赤ネクタイをしたトランプ氏は、雇用創出やインフレ対策をアピールするバイデン氏に対し、経済が上向いている実感がないと指摘して「史上最悪の政権」と反撃。 不倫口止めに絡む事件での有罪評決は「政敵の追い落としを図ったものだ」と非難した。 威勢良く話すトランプ氏に比べて、バイデン氏の声は枯れて小さく張りがなかった。 バイデン氏は言葉に詰まるなど精彩を欠き、苦戦を強いられた。 トランプ陣営は「歴史的勝利」と主張。 両氏の直接対決は2020年の前回大統領選以来約4年ぶりだが、相手の発言を「ウソだ」と否定し、互いを「史上最悪の大統領」と罵倒し合った。 *  *  *  *  * 民主、共和両党が大統領候補を正式指名する前に行われる討論会開催は異例。 バイデン氏の高齢不安に拍車がかかり、民主党内から今後の選挙戦を懸念する声が上がり、9月の第2回討論会に向けた挽回が急務となった。 一方のトランプ氏も、大統領経験者として初めて有罪評決を受けたことを口汚く非難して分断を煽...

米市長選に「AI候補」? 州は資格否定、可否判断へ

2024年6月17日 ワイオミング州の州都シャイアンの市長選に人工知能 (AI) で生成された自動プログラムが「候補」として届け出された。 「先端技術とデータに基づく意思決定を市政にもたらす」と訴える「AI候補」に対し、同州幹部は「AIに立候補資格はない」と主張するなど、前代未聞の市長候補者をめぐる論争に拍車をかけている。 AIの出馬を認めるかどうか地元当局が判断するという。 地元メディアが報じた。 市民のビクター・ミラーさんが対話型AIのチャットGPTを駆使して創り出し、「仮想統合市民 (Virtual Integrated Citizen)」の頭文字を取って「VIC」の名前で届け出た。 シャイアン市のウェブサイトでは、候補を2人に絞る予備選と11月の本選で構成される市長選に届け出た6人のうちの1人として名を連ねている。 AIであれば、あらゆる情報を織り込んで政策判断できるとミラーさんは主張する。 当選すれば自身がAI候補を操作するが、判断は全て委ねるという。 AI候補も、出馬は人間のリーダーシップと先端技術の融合を政治の世界で実現する道を開き「画期的だ」と自賛する。 一方、ワイオミング州法は登録された有権者のみが立候補できると定めている。 同州の選挙を管轄するチャック・グレイ州務長官は「出馬できるのは有権者だけで、実在する人間である必要がある」と指摘し、AI候補を認めないよう求めた。 「あらゆる選択肢を検討する」と地元当局者。 投票用紙の準備のため、7月上旬までに決定するとしている。   (2024年7月1日号掲載)

ファストフード値下げ 「贅沢品」顧客離れ

2024年6月17日 米国でファストフード各社が低価格メニューを相次ぎ投入している。 長引く物価上昇でハンバーガーなどが「贅沢 (ぜいたく) 品」となり、敬遠されつつあるため。 だが、人件費の高騰が続く中、値下げが定着するかどうかは未知数だ。 ウェンディーズは5月、3ドル (約470円) の朝食セットを始めた。 マフィンサンドとフライドポテトで、飲み物は別。 マクドナルドは6月後半から終日メニューとしてハンバーガー、ナゲット、ポテト、ドリンクの 4品セットで5ドル (約790円) の商品を投入すると報じられた。 バーガーキングも同様のメニューを始めた。 通常の価格はこれらのメニューよりも高く、ニューヨークの場合は、どのチェーンでもバーガー、ポテト、ドリンクで最低10ドル程度はする。 思い切った値下げで顧客の目を引く狙いだ。 米労働省によると、ファストフード価格は今年4月時点で前年同月比4.8%上昇し、10年間では50%近く上がったとされる。 いずれも物価全体の上昇率を上回る。 米金融サービス会社レンディングツリー (Lendingtree...

不法移民55万人に救済措置 米国籍の配偶者なら送還猶予

2024年6月19日 バイデン大統領は6月18日、米国に10年以上暮らし、米国籍の配偶者がいる不法移民約50万人と、その子供約5万人の強制送還を猶予する新たな救済措置の意義を強調した。 再選を狙う11月の大統領選では不法移民の急増が重要争点。 一方、対決する共和党のトランプ前大統領は不法入国者に「不当な褒美 (ほうび) を与えることになる」と批判を強めている。 ヒスパニック (中南米系) の票を睨 (にら) んだ新たな措置は米国籍の配偶者がいる不法移民に労働許可を与えるほか、永住権獲得に道を開く。 AP通信によると「夏の終わり頃まで」に施行を始め、バイデン政権による「最も広範な移民保護政策の一つ」になるという。 ホワイトハウスで演説したバイデン氏は「家族を離散させてはならない」と呼びかけ、救済は喫緊の課題だと指摘。 「国境を守る責務がある」とも述べ、不法越境者が一定数を超えた場合に事実上の国境封鎖を可能にする大統領令を6月4日に出したことと併せて、バランスの取れた移民政策を進めていると主張。 一方、トランプ氏は厳格な国境管理を訴えている。 ウィスコンシン州での選挙集会では、流入を続ける不法越境者による「侵略を止めなくてはならない」と語った。 大統領に返り咲けば、就任初日に救済措置を撤廃し、大勢の不法移民を強制送還すると宣言した。 バイデン政権下でメキシコとの南部国境から押し寄せる不法移民は過去最多を記録。 保守派は流入阻止を求め、リベラル派は寛容な政策を訴えている。 バイデン氏は幼少時に親に連れられて不法入国した若者の強制送還を猶予するオバマ政権の措置「DACA」導入から12周年の行事で演説した。   (2024年7月1日号掲載)