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2020年!!

アマチュア占星家SSが予見する新年の世相 (当たろうが当たるまいが、メタフィジカルな娯楽ですので・・)。世界が注目する2020大統領選は、木星、土星、冥王星が同会するグレート・コンジャンクション (磨羯宮木星・土星・冥王星) を形成することから (極めて珍しい)、拡大、抑制、改革の象意が渾然一体となった保守 vs. 中道 vs. リベラルの大激戦となる。SNSの露骨な中傷合戦/妨害工作も嵐のごとく吹き荒れる...

相談

自分の人生を振り返っても、誰かに相談を持ちかけた記憶がない。そんな私が日本のラジオ番組 「テレフォン人生相談」を聴いている。人が絶望を感じたり、深い怒りを覚える時、問題の対象は掏り替えられていて、根源的な “病巣” は別にあるらしい。一番の聞きどころは、司会役の社会学者・加藤諦三氏の珠玉のコメント。相談者の心の襞 (ひだ) に分け入り、苦悩の淵から救う “神のアドバイス” が話題となっている。その見事な洞察力と意外性に満ちた展開は下手なサスペンスドラマを超える。「定価で購入した商品がバーゲンで安く売られていると悲しくなり、夜も眠れない」と嘆く女性。「あなた、とても大切なものを失っていますね」と加藤氏。女性は「愛犬を亡くしました」と泣き出す。加藤氏「愛犬にもっと優しくしてあげたかった。その後悔の念こそ不安の正体です。金額じゃないんです」… 相談者は号泣が止まらない。他にも名言が。「嫉妬は一歩を踏み出せない人に残された攻撃性」「愚痴の多い人は強い意思を持てない」「配偶者の死。そこからが、あなたの本当の人生です」etc。全ての相談が解決されるとは思えないが、全世代の聴取者から支持されて54年続く番組の価値は否定できない。苦境に直面したら相談しよう。人生を変えるヒントになる。...

変・不気味

最近は夫婦ゲンカを全くしなくなった。理由は2つ。まず、2人とも初老に差しかかる年齢になったこと。ケンカで無駄なエネルギーを 消費するのは愚行との思いが先に立ち、その途端、お互いの怒りが収まってしまうのだ。酸いも甘いも噛み分けた老成の分別ではなく、 只々、生命力を保存したいという本能。もう1つは、妻の私に対する態度の変化。これが不気味。実は、50代を迎えた頃から妻の私への態度が一変した。ホメるようになったのだ。私が何かを説明すると「よく知ってるね」「すごい記憶力」「さすがね」などと、歯が浮くような言葉をさらりと連発する。… で、愚か者の私は気を良くして、せっせとゴミ袋を運んだり、数少ない料理のレパートリーの中から麻婆豆腐を作ったり、お茶を入れたりする。すると今度は、満面の笑顔で「ありがとうございます」が返ってくる。男は弱い生き物だから、ウソでもホメられたい。ホメる女を男は手放さない。術中にハマっているのだろうか? というのも、若い頃の夫婦ゲンカはド派手で、フリーウェイでカーチェイスを展開したり、妻が飛びヒザ蹴りで私に襲いかかり、ドアをブチ抜いたりしていたのだ。女のホメ言葉は男への BET でもある。払い戻しを忘れると、熟年離婚なんてことになりかねない。くわばら、くわばら。 (SS)...

そんな時(に限って)

アメリカ生活を始めた頃、不思議なケガをした。壊れかけていた古いイスに激突し、右大腿部に木片が突き刺さった。正確に言うと、刺さったのではなく、一瞬のうちに木片が脚の中に入り込んでしまった。外傷も出血も痛みもない。でも、太ももに触れると、そこには異物の感触があり、木片の形が浮かび上がっている。近くのクリニックへ直行したが、勤務医師は昼休みで不在。痛みがないまま、40分、50分と待てども医師は現れない。そのうちジワジワとした痺 (しび) れを脚に感じてきた。やがて鈍痛に変わり、私の額 (ひたい) にはうっすらと脂汗がにじむ。こんな時に (医師は) 何をしてるんだ! 不安が焦燥に変わろうとした時、戻ってきた医師の一言は「これは私の手に負えない」。他の病院へ駆け込むものの、私の順番がなかなか来ない。2時間近く経過して担当医が登場。陽気な白人医師はすぐに診療をせずに自己紹介を始めた。「私、△△ 総合病院で...

じれったい

事件は妻が帰省中の深夜に起きた。その1か月ほど前、トイレのドアノブ (握り玉タイプ) が腐蝕して抜け落ち、ネジも紛失した。穴が 開いたまま放置し、ドアストッパーで密閉を防いでいたのに、うっかり内側から閉めてしまった! 出られない! 雪隠 (せっちん) 詰めとはこれいかに!...

約束

アメリカに来た頃、金を無心してくる無遠慮な panhandlers が怖かった。他人に金銭を要求するのは “自尊心を捨てた行為” であり、つまるところ “優しい強盗” に思えてならなかった。拒絶した場合の反応を考えると不安になり、いつもクオーター2~3枚を握らせていた。ましてや「恥の文化」の中で生きる日本人には、あり得ないはずの話 (?)。新幹線の乗客が「あの …...

あの店

東京郊外に暮らしていた40年ほど前、伝説の中華料理店『喜楽』があった。激安で食材を惜しまず、味も格別というピカイチの店。本物のカニを使った豪華な五目炒飯が好きだった。ボリュームもスゴい。1品がドンブリ2杯分! 餃子1皿で20個! 店内はカウンター席のみで、ほぼ全員が常連客。『喜楽』で食事をする時は、当日の朝昼食を控えるなど、完食できるよう体調を整えてから出かけた。「持ち帰り」は許されなかった。そこに、頑固一徹で無口な店主の心意気が感じられた。「最高の素材、最大の量を出すから、見事に平らげてくれ」という、無言のメッセージが —— 。カウンター越しの調理場には強面 (こわもて) の店主と若いコックの2人だけ。店主は若いコックを「小僧」 と呼び、その扱い方は粗暴だった (今ならパワハラか)。「お客さんを待たせるな、小僧!」...

始めました/始まりました

アメリカ生活を始めるため、30数年前の夏、私は当時のNW航空で成田を出発した。狭い場所が苦手な私は、ハッチに近くて空間の広い座席を選んだ。だが、真向かいには乗務員用の補助席があり、キャビンアテンダントさんと対面が続くという苦しい状態が始まった。これがまた大柄な愛想のない女性で、日本人が珍しいのか私を凝視しているだけ。緊張のあまり機内食のプチトマトを落としても、転がる 様子を互いに目で追い、再び視線が合う。… 地獄のような10時間のフライトだった。LAに到着し、滞米初日は Universal Studios の 観光から始めた。フードコートで寛いでいると、突然、スーパーマンと悪役に扮した2人組が現れて格闘アトラクションが始まった。客は大喜び。万雷の拍手にノリ過ぎたのか、スーパーマンがテーブルに激突し、コー ラをひっくり返して子どもが大泣き!...

胸さわぎ

胸さわぎが人の死を予告したり、災厄から身を守ったという話はよく耳にする。実際に、私自身や親族も似たような体験をしている。▽日本にいる母が三日三晩、繰り返し電話をかけてきた。意味のない不安に襲われ、不幸が起こるのではと心細くなってしまい、異国に暮らす私たち夫婦の身を案じて連絡してきたのだ。「病気になっていない?」「困っていない?」と、早口で尋ねる母。笑いながら「心配ないよ」と応える私。翌日「本当に大丈夫なの?」と再び母。次の日も「やっぱり何か変だよ」と言ってくる。そして、4日目に妹が急死した。▽帰米する当日、脳出血で車イス生活を続けていた父が「今度会うときは葬式だな」とポツリと呟いて笑った。「何言ってんだよ」と私も笑いながら返したが、その穏やかな佇まいに一瞬ギョッとして胸さわぎを覚えた。攻撃的で相手を威圧する鋭さが消え失せた、初めて見る父の姿。それが最後に見た父の姿となった。▽中国・三国時代の軍師、諸葛孔明が用いた占術「奇門遁甲」の原理を専門家から教わった。生来、人間に備わる「虫の知らせ」と言うべき鋭敏な直感力をベースにした開運術という。センサーの感度は文明の発達とともに低下しているが、極度の “危機的状況” に直面すると潜在能力が発動するらしい。 (SS) ▽予習をしていない時に限って当てられる。心臓がバクバクして胸騒ぎ。「お前の顔にも、大きな黒子ついているぞ」と国語の先生。クラス全員が大爆笑。クロコがホクロだと知った瞬間だ。それ以降、前もって、教科書に目を通すようになった。▽胸騒ぎで思い出すのは、郷ひろみの「2億4千万の瞳」。♪ 出会いは億千万の胸騒ぎ〜。当時の日本の総人口が約1億2千万人で、瞳の数が2億4千万ということらしい。全ての日本国民が胸騒ぎということだ。確かに、エキゾチック ジャパン ♪ だ。▽アメリカの神経学者の研究によると、人間には潜在的に sixth...

壊れた(壊した)

アメリカ生活を始めた頃、僅か5年間で3台の中古車が危機的な壊れ方をした。1台目はワシントン州でアイスバーンに車輪を取られ、FWYの中央分離帯に車両後部をぶつけて The End。2台目は購入して1週間後に盗まれ、事故車となって乗り捨てられていた。すぐに盗難届を出していたのが幸いだった。警察から車両登録者の私に連絡が来て、当て逃げ (hit-and-run) の容疑で出頭要請を受けたが、盗難届の受領日時から潔白が証明された。恐怖のドン底に突き落とされたのは3台目。FWY-163を走行中、アクセルを踏んでいないのに、ビューンと時速80マイル近くまで勝手に加速してくる。アクセルが戻らないだけでなく、ブレーキも効かない! ダウンタウンは目前。慌てた私はギアをニュートラルに入れ、惰性走行に変えて減速させようと必死だった。力一杯サイドブレーキを引きながら、人のいない歩道に乗り上げてエンジンを切り、危機一髪で難を逃れた。アクセルが戻らず減速不能に陥る状態は、制御基盤の故障、ブレーキオイル漏れなどの不具合が重なった珍しいケース。こんな車はこりごりと思い、何が原因かを追究せずに、不気味さを残したまま廃車にしてしまった。排ガスチェックのみで車検義務のないカリフォルニア州。中古車だけは入念に点検すべきだ。 (SS) ▽先日、パソコンが壊れた。半日いろいろ試してみたが直らないないので、リペアショップに持っていった。トラックパッドを交換して無事復活。パソコンも、人間やペットと同じように 「熱」や「湿気」が苦手らしい。PCが壊れまくる季節が到来。新しく我が家の一員になった猫のように、涼しい場所で大切に触っている。▽最近、筋肉女子に変身しようと、ジム通いに励んでいる。キーワードは超回復。運動によって壊れた筋肉は、破壊 ⇒...

規則

▽ MLB開幕目前。野球ファンの自分には、3月になると必ず読み返す本がある。“The Unwritten Rules of Baseball” (Paul Dickson 著)。MLBにはコミッショナー統轄下の委員会が定めたルールブック...

遭遇

夏に『遭遇』のテーマと来れば  “納涼怪談” と相場が決まっている。高校時代に旅した青森・下北半島。20分で「本州最北端の碑」に行けると聞き、夕暮れに友人と大間崎 (おおまざき=碑のある岬) を目がけて一本道を歩き出した。到着して碑の脇から眺めるサンセットの見事さを心に刻み、帰路につく。やがて異変が … 。途中の集落を過ぎ、歩き続けていたら、再び同じ集落が出てきたのだ。一本道なのにおかしい … 。すると、私たちの背後から、タバコを燻...

継続

▽16年継続しているウォーキング。健康寿命の延伸を目的に、ほぼ毎日歩く。2年前に科学的検証に基づく「サルコペニアの定義」 (筋肉は使わないと萎縮し、加齢とともに急減する) が発表され、継続の意志を強くした。距離を2.5マイル → 3.5マイルに伸ばし、負荷をかければ効果的と知って、本を数冊入れたバックパック (約5kg) を背負って歩く。歩行距離の累計は約12,500マイル (約2万キロ)! 33年前、米先住民のミイラから抽出されたミトコンドリア...

事件

3つの小事件。▽30数年前に参加したハロウィーンのカボチャ彫りコンテスト。日本の 「般若の面」 に似せて彫った (はずの) 私たちの作品は、いくら探しても展示会場に見当たらない。失敗作と勘違いされて、無惨にもゴミ箱に捨てられていた。▽ ゴマに似たメキシコ産の植物の種「チアシード」は栄養素の宝庫。“奇跡の植物性タンパク質” と呼ばれるスーパーフード。健康オタクの私は水に浸けて戻し、ヨーグルトに入れて食べる。プラスティック容器に保存していた大量のチアシードを稼働中の掃除ロボット 「ルンバ」 が全部ひっくり返してしまった。始末が大変と困惑している私を尻目に、ルンバは規則正しく、せっせと...

時代

▽時代の影響が各世代の特徴を形成する。「団塊の世代 (全共闘世代)」の1940年代後半生まれは、学生運動という名の “破壊活動” を通じて戦後の既成価値を否定し、反体制フォーク全盛期の旗手となってフーテン族やサイケ族を生んだ。兄貴分の世代に憧れすら覚えた1950年代後半生まれの私たちは、1970年代半ばに迎えた多感な青春期でさえも “ 時代の大波 ” に直撃された経験がなく、目立った行動も示せなかった。ビートルズをリアルタイムで聴いたのは解散直前に発表された “Let...

継続

▽16年継続しているウォーキング。健康寿命の延伸を目的に、ほぼ毎日歩く。2年前に科学的検証に基づく「サルコペニアの定義」 (筋肉は使わないと萎縮し、加齢とともに急減する) が発表され、継続の意志を強くした。距離を2.5マイル → 3.5マイルに伸ばし、負荷をかければ効果的と知って、本を数冊入れたバックパック (約5kg) を背負って歩く。歩行距離の累計は約12,500マイル (約2万キロ)! 33年前、米先住民のミイラから抽出されたミトコンドリア...

優先順位 / Prioritiy

アメリカでは「良き隣人」の条件の一つに、芝生の手入れを怠らず、住宅街の美観を保つという “暗黙の義務” がある。だが、雑事に忙殺されると、いきおい家や芝の管理が後回しになり、To Do Lists の優先順位が低くなる。近所に荒れた庭の家があると「まぁ、いいか」とサボってしまう。ある朝のこと、 外庭の芝がキレイに刈り取られていることに気付いた。誰だろう? 数週間後にも再び刈られていた!...

要するに

全国高校野球大会もたけなわ。地区予選で話題になったのは、岩手県大会の決勝戦に進みながら、大黒柱の本格派右腕投手を登板させなかった監督の采配だった。大船渡高校のエース、佐々木朗希投手 (17) は速球が武器で、最速163km/hをマークするなど、大谷翔平選手の高校時代の記録を凌ぐ、そんじょそこらの “逸材” を超えた “怪物” ぶりを発揮していた。国保陽平監督 (32) は佐々木君の将来を考え、違和感のある右肘を悪化させない配慮をしたという。結果は敗戦となり、甲子園行きの切符を逃した。賛否両論が渦巻いた。常識論か精神論か...

想定内/想定外

球春告げる3月! オープン戦が始まると、私のような野球ファンは心が浮き立ってくる。気持が急かされるような、落ち着きを失うような、 心拍数も幾分か増えていくような、微熱に浮かされたような、それでいて微妙に心地よい状態がワールドシリーズ終了まで続く。でも、今年は気が重い。3年前のWS覇者 (アストロズ) がTVカメラで相手 (ドジャース) のサインを盗んでいた事実をMLBコミッショナーが認定したのだ。禁止薬物使用 (ステロイド他)...

忘れ物

▽ 成田空港で旅程表を紛失した。カートの上に乗せて、そのまま忘れたらしい。日本滞在中の行動予定を詳細に記した、レターサイズ20数枚の “プライベート小冊子”。私は旅行前に異常なほど綿密なプランを立てる。電車の乗り換え、観光名所、宿泊先、食事場所、スーパーで買う特定商品、土地の名産/名物、周辺店舗に至るまで、目的地の事前情報が網羅してある。言わば私の「完全行動マニュアル」。他人に渡るとマズい。驚いたことに、㊙旅程表は空港内の情報センターに保管されていた。さすが日本!!と感激したが、女性係員はすぐに返してくれない。生年月日と搭乗便が一致しても、旅程表を見て笑いながら質問する。「4日目はどこで何を購入されますか?」「Y市の『元気市場たかはし』 へ行き、甘味と豆の食感が優れた『国産大力納豆』、柔らかくて香り抜群の 『八ちゃん堂 本焼きなす』 を買います」 —— ようやく回収。…...

ゆうゆうインタビュー 牧田和久

アスレチックス戦での登板を終え、チームメートと笑顔を見せる牧田和久投手(右から2人目)=3月5日、アリゾナ州ピオリア ブルワーズ戦の2番手でメジャー初登板し、好救援した牧田投手 =3月30日、ペトコパーク                           ©Kyodo スプリングキャンプでコーチらが見守る中、フリー打撃に登板した牧田投手 =2月27日、アリゾナ州ピオリア MLB相手に継投で無安打無得点試合を達成し、笑顔を見せる(右から)先発の則本投手、2番手の西投手、3番手の牧田投手、最後を締めた西野投手 =2014年11月15日、東京ドーム                          報道陣に投球フォームを披露する、西武                                 から大リーグのパドレスへ移籍が決まっ                                 た牧田投手=1月10日、埼玉県所沢市の                        球団事務所xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx...

微妙

▽スポーツ競技の微妙な判定を100%の正確さに近づけるため、デジタル活用が急速に進んでいる。テニスのイン/アウト確認に精度99.9%のハイスピードカメラが大活躍 (元来は弾道ミサイル照準用とか)。体操の技術評価には、人間の目を遥かに凌ぐ3Dレーザーセンサーが使用されている。▽自分は野球ファン。メジャーリーグに「チャレンジ制度」(監督はボールインプレー以外でビデオ判定の要求可) が導入されたが、ビデオで再確認しても判断を下すのは人間の目。微妙さが残る。デジタル技術に頼るなら、ボールインプレーの判定も完璧なのでは? ▽2010年に塁審の誤審で起きたアーマンド・ガララーガ投手の「幻の完全試合」や、1969年夏の高校野球決勝の「球審の誤審疑惑」(松山商 vs.三沢高。延長15回裏、三沢の攻撃、一死満塁/3-1から低めの投球。誰もが押し出しサヨナラと信じた直後、球審がストライクを宣し、好機を逃す) は、デジタル技術の前では起こらない。▽考え方を変えれば、ヒューマンエラーのお陰で、栄誉を逸したガララーガは歴代23人の完全試合投手よりも人々の記憶に残り、三沢高の不運は人々の情感に強く訴え続ける。むしろ、微妙な誤差こそが、スポーツをより人間味のある競技に仕立てているのかも。 (SS) ▽「名作を1文字変えて微妙な感じにする」 ツイッターの投稿が盛り上がっている。思わずクスっと笑える作品をいくつかご紹介。「グッチ売りの少女 」「パシれメロス」「金と共に去りぬ」「ああ苦情」「エリートのために」「ジャングル大変」「かなりのトトロ」「熟女の宅急便」「俺たちに休日はない」「吾輩の猫である」「抱枕」「北斗の件」「買取物語」「アルジャーノンに札束を」「リア充」「ミケとの遭遇」。確かに、微妙な感じになっている。▽...

性格

一個人の基本人格というか、自他ともに認める性格・気質というのは、一生を通して変わらないものなのだろうか? どうも、そうは思えない。私の性格分析など読者には興味がないだろうけれど、私の印象は人によって全く違うものらしい。真面目な人、面白い人、怖い人、飄々 (ひょうひょう) としている人・・など、私の人物評は多彩を極めている。ひどいものになると「地獄から這 (は) い出てきたような人」というのもあった。若い頃はガリガリに痩せていて、ムンクの有名な絵画『叫び』の顔真似が得意だった (これは心を許した人にしか見せなかった)。私を「変わり者」と呼ぶ人もいたが、それを「個性派」の同義語と思って喜んでいたのだから、私は本当に変人なのだろう。性格分析をしてくれる根拠のないお遊びサイト http://seibun.nosv.org がある。名前を入力すると、その人物の構成要素が示されて...

余裕

人生の妙味とは、この日、この時間、この瞬間に充足感を獲得することにある。分かっちゃいるけど、精神的に余裕のない私は、今はこれを済ませて、次にそれを片付けて、その後であれを終わらせる・・・ の繰り返し。そんな自分に「遊び心」の大切さを教えてくれた猛者 (モサ) がいた。20年ほど前に弊誌のデリバリーを担当していたKさん。沖縄出身で空手道場を主宰していた彼は、折り目正しく、仕事ぶりも武道家を思わせる整然としたものだった。配達日に雨が降り始め、屋外に山積みの雑誌を私の自宅の車庫へ移送してもらった。「ガレージオープナーを洗濯機の上に置いてほしい」とKさんに電話した後で、それは不可能だと気付いた。洗濯機からガレージの扉までは遠すぎて、閉まる前に外に出るのは無理だ。ところが、帰宅してみると、指示通りにオープナーは洗濯機の上にある (!)。私の頭の中で、超常サスペンスドラマ『Xファイル』 のテーマ音楽が勝手に鳴り響いていた。どうやって出たのだろう?? 数日後、思い切ってKさんに尋ねたら、歩測とシミュレーションを重ねて、決死のスライディングで脱出に成功したという。そのパフォーマンスを私の前で詳しく再現し、余裕の笑顔で達成感を熱っぽく語るKさんは、やはり曲者 (くせもの) だと思った。...