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StaffTalkスタッフ閑談

笑える

▽“Stay at Home Order”… この期間の運動はどうする? 5.5マイルのウォーキングが私の日課。マスクをしてソーシャルディスタンスを保つなら外を歩いても問題なさそうだが、安全を期して家の中を歩く。約5kgのバックパックを背負い、早足で自分の部屋 → 中庭...

さらば2019 年!

2019 年のニュースで最も興味を引いたのは、OECD (経済協力開発機構) が5月22日に公表した「人工知能 (AI) をめぐる開発者/運用者が取るべき行動指針」に関する勧告だった。簡単に言うなら、個人情報の収集は制限が掛けられるべきで、目的を明確化した上で、本人同意を必要とする原則を宣言。私は書籍購入、ホテル予約、日用品調達に至るまでネットを利用する。私の購買パターンやウェブ閲覧履歴がデータ化され、プロファイリングを通して私の趣味・趣向を予測し、サイト側から “私の欲しがりそうな” 商品情報が五月雨式 (さみだれしき)...

夏の記憶

「盛夏の灼熱の光は、我らを深く死に導く」 (誰の言葉だっけ?)。夏の太陽は旺盛な生命力の象徴なのに、胸騒ぎを覚える不吉さがある。特に日本の夏。幼少期から今まで、夏に寄せるスリリングな感触は変わらない。湿気まみれの暑苦しさ (諦念)、蝉の鳴き声 (読経)、蚊取線香の香りと煙 (法要) … 前世、現世、来世が渾然一体となった奥深い安堵感かも。COVID-19がもたらす死への恐怖感とは違う。茨城県の漁村 (平潟港) に家族と逗留していた6歳の夏。喫茶店で母とかき氷を食べていると、男児が溺れて行方不明になり、漁村全体が騒然となった。警察と村人総出の捜索が続いたが、少年は見つからない。薄暮に霞む無表情な漁港の海が幸福感を奪い去った。止むことのない蜩...

無駄

自分は集中力を備えているが、要領を得ていないのか、いつも時間が足りない。必須事項を優先的に片付けても、必死に時間を追っている感覚が常に付きまとっている。毎日が忙殺の極限にあるとは思えないのに、興味が多岐にわたってしまうのか、生まれながらに不器用で非効率な人間なのか ―― 。いずれにしろ「無駄の多い人生」かもしれないと自己嫌悪に陥ることもあった。そんな悩みを解消してくれたのが『パレートの法則』だった。イタリアの経済学者ヴィルフレド・パレートが提唱した別名「80対20の法則」。例を挙げると、高額所得者トップ20%の合計収入が全体の80%を占める (高額納税者の上位2割が総税収の8割を納めている)。20%の社員が会社全体の売上80%を稼ぐ (優良企業でもこの比率に近いらしい) などなど。大いに共感できたのは、働く時間の実質20%で仕事の80%が終わっている (そもそも実務時間の8割は効率が上がらない)。無駄の真意ここにあり! 集中力が最大効果を発揮するのは短時間で、残りの長時間は必然的に要領が悪くなる。そこで標語を作った。「効率主義必ずしも効率的にあらず。意味のない無駄もなし」。ピッチが上がらない時は、このキャッチワードをお題目のように唱える。 (SS) ▽祖母は渋柿の皮も無駄にしない人だった。「栄養は皮にあり」などと言ったことはなかったけれど、漬け物にしたり、煮物に使ったり、天ぷらにしたり、ほのぼのとした甘さが絶品だった。残り野菜で日持ちのするおかずを上手に食卓に出していた。祖母の「もったいない精神」を忘れてしまったら、それこそ「もったいない」とつくづく思う。▽先日、長年使っていたプリンターを捨てた。「修理しても高くつくから、買った方がいい」とリペアショップで言われた。「修理すればまだ使えるのになぁ」と思いつつ、捨てざるを得ないモノがやたらと多い。そういえば、子どもの頃、鋳掛...

2020年!!

アマチュア占星家SSが予見する新年の世相 (当たろうが当たるまいが、メタフィジカルな娯楽ですので・・)。世界が注目する2020大統領選は、木星、土星、冥王星が同会するグレート・コンジャンクション (磨羯宮木星・土星・冥王星) を形成することから (極めて珍しい)、拡大、抑制、改革の象意が渾然一体となった保守 vs. 中道 vs. リベラルの大激戦となる。SNSの露骨な中傷合戦/妨害工作も嵐のごとく吹き荒れる...

相談

自分の人生を振り返っても、誰かに相談を持ちかけた記憶がない。そんな私が日本のラジオ番組 「テレフォン人生相談」を聴いている。人が絶望を感じたり、深い怒りを覚える時、問題の対象は掏り替えられていて、根源的な “病巣” は別にあるらしい。一番の聞きどころは、司会役の社会学者・加藤諦三氏の珠玉のコメント。相談者の心の襞 (ひだ) に分け入り、苦悩の淵から救う “神のアドバイス” が話題となっている。その見事な洞察力と意外性に満ちた展開は下手なサスペンスドラマを超える。「定価で購入した商品がバーゲンで安く売られていると悲しくなり、夜も眠れない」と嘆く女性。「あなた、とても大切なものを失っていますね」と加藤氏。女性は「愛犬を亡くしました」と泣き出す。加藤氏「愛犬にもっと優しくしてあげたかった。その後悔の念こそ不安の正体です。金額じゃないんです」… 相談者は号泣が止まらない。他にも名言が。「嫉妬は一歩を踏み出せない人に残された攻撃性」「愚痴の多い人は強い意思を持てない」「配偶者の死。そこからが、あなたの本当の人生です」etc。全ての相談が解決されるとは思えないが、全世代の聴取者から支持されて54年続く番組の価値は否定できない。苦境に直面したら相談しよう。人生を変えるヒントになる。...

変・不気味

最近は夫婦ゲンカを全くしなくなった。理由は2つ。まず、2人とも初老に差しかかる年齢になったこと。ケンカで無駄なエネルギーを 消費するのは愚行との思いが先に立ち、その途端、お互いの怒りが収まってしまうのだ。酸いも甘いも噛み分けた老成の分別ではなく、 只々、生命力を保存したいという本能。もう1つは、妻の私に対する態度の変化。これが不気味。実は、50代を迎えた頃から妻の私への態度が一変した。ホメるようになったのだ。私が何かを説明すると「よく知ってるね」「すごい記憶力」「さすがね」などと、歯が浮くような言葉をさらりと連発する。… で、愚か者の私は気を良くして、せっせとゴミ袋を運んだり、数少ない料理のレパートリーの中から麻婆豆腐を作ったり、お茶を入れたりする。すると今度は、満面の笑顔で「ありがとうございます」が返ってくる。男は弱い生き物だから、ウソでもホメられたい。ホメる女を男は手放さない。術中にハマっているのだろうか? というのも、若い頃の夫婦ゲンカはド派手で、フリーウェイでカーチェイスを展開したり、妻が飛びヒザ蹴りで私に襲いかかり、ドアをブチ抜いたりしていたのだ。女のホメ言葉は男への BET でもある。払い戻しを忘れると、熟年離婚なんてことになりかねない。くわばら、くわばら。 (SS)...

そんな時(に限って)

アメリカ生活を始めた頃、不思議なケガをした。壊れかけていた古いイスに激突し、右大腿部に木片が突き刺さった。正確に言うと、刺さったのではなく、一瞬のうちに木片が脚の中に入り込んでしまった。外傷も出血も痛みもない。でも、太ももに触れると、そこには異物の感触があり、木片の形が浮かび上がっている。近くのクリニックへ直行したが、勤務医師は昼休みで不在。痛みがないまま、40分、50分と待てども医師は現れない。そのうちジワジワとした痺 (しび) れを脚に感じてきた。やがて鈍痛に変わり、私の額 (ひたい) にはうっすらと脂汗がにじむ。こんな時に (医師は) 何をしてるんだ! 不安が焦燥に変わろうとした時、戻ってきた医師の一言は「これは私の手に負えない」。他の病院へ駆け込むものの、私の順番がなかなか来ない。2時間近く経過して担当医が登場。陽気な白人医師はすぐに診療をせずに自己紹介を始めた。「私、△△ 総合病院で...

じれったい

事件は妻が帰省中の深夜に起きた。その1か月ほど前、トイレのドアノブ (握り玉タイプ) が腐蝕して抜け落ち、ネジも紛失した。穴が 開いたまま放置し、ドアストッパーで密閉を防いでいたのに、うっかり内側から閉めてしまった! 出られない! 雪隠 (せっちん) 詰めとはこれいかに!...

約束

アメリカに来た頃、金を無心してくる無遠慮な panhandlers が怖かった。他人に金銭を要求するのは “自尊心を捨てた行為” であり、つまるところ “優しい強盗” に思えてならなかった。拒絶した場合の反応を考えると不安になり、いつもクオーター2~3枚を握らせていた。ましてや「恥の文化」の中で生きる日本人には、あり得ないはずの話 (?)。新幹線の乗客が「あの …...

あの店

東京郊外に暮らしていた40年ほど前、伝説の中華料理店『喜楽』があった。激安で食材を惜しまず、味も格別というピカイチの店。本物のカニを使った豪華な五目炒飯が好きだった。ボリュームもスゴい。1品がドンブリ2杯分! 餃子1皿で20個! 店内はカウンター席のみで、ほぼ全員が常連客。『喜楽』で食事をする時は、当日の朝昼食を控えるなど、完食できるよう体調を整えてから出かけた。「持ち帰り」は許されなかった。そこに、頑固一徹で無口な店主の心意気が感じられた。「最高の素材、最大の量を出すから、見事に平らげてくれ」という、無言のメッセージが —— 。カウンター越しの調理場には強面 (こわもて) の店主と若いコックの2人だけ。店主は若いコックを「小僧」 と呼び、その扱い方は粗暴だった (今ならパワハラか)。「お客さんを待たせるな、小僧!」...

始めました/始まりました

アメリカ生活を始めるため、30数年前の夏、私は当時のNW航空で成田を出発した。狭い場所が苦手な私は、ハッチに近くて空間の広い座席を選んだ。だが、真向かいには乗務員用の補助席があり、キャビンアテンダントさんと対面が続くという苦しい状態が始まった。これがまた大柄な愛想のない女性で、日本人が珍しいのか私を凝視しているだけ。緊張のあまり機内食のプチトマトを落としても、転がる 様子を互いに目で追い、再び視線が合う。… 地獄のような10時間のフライトだった。LAに到着し、滞米初日は Universal Studios の 観光から始めた。フードコートで寛いでいると、突然、スーパーマンと悪役に扮した2人組が現れて格闘アトラクションが始まった。客は大喜び。万雷の拍手にノリ過ぎたのか、スーパーマンがテーブルに激突し、コー ラをひっくり返して子どもが大泣き!...

胸さわぎ

胸さわぎが人の死を予告したり、災厄から身を守ったという話はよく耳にする。実際に、私自身や親族も似たような体験をしている。▽日本にいる母が三日三晩、繰り返し電話をかけてきた。意味のない不安に襲われ、不幸が起こるのではと心細くなってしまい、異国に暮らす私たち夫婦の身を案じて連絡してきたのだ。「病気になっていない?」「困っていない?」と、早口で尋ねる母。笑いながら「心配ないよ」と応える私。翌日「本当に大丈夫なの?」と再び母。次の日も「やっぱり何か変だよ」と言ってくる。そして、4日目に妹が急死した。▽帰米する当日、脳出血で車イス生活を続けていた父が「今度会うときは葬式だな」とポツリと呟いて笑った。「何言ってんだよ」と私も笑いながら返したが、その穏やかな佇まいに一瞬ギョッとして胸さわぎを覚えた。攻撃的で相手を威圧する鋭さが消え失せた、初めて見る父の姿。それが最後に見た父の姿となった。▽中国・三国時代の軍師、諸葛孔明が用いた占術「奇門遁甲」の原理を専門家から教わった。生来、人間に備わる「虫の知らせ」と言うべき鋭敏な直感力をベースにした開運術という。センサーの感度は文明の発達とともに低下しているが、極度の “危機的状況” に直面すると潜在能力が発動するらしい。 (SS) ▽予習をしていない時に限って当てられる。心臓がバクバクして胸騒ぎ。「お前の顔にも、大きな黒子ついているぞ」と国語の先生。クラス全員が大爆笑。クロコがホクロだと知った瞬間だ。それ以降、前もって、教科書に目を通すようになった。▽胸騒ぎで思い出すのは、郷ひろみの「2億4千万の瞳」。♪ 出会いは億千万の胸騒ぎ〜。当時の日本の総人口が約1億2千万人で、瞳の数が2億4千万ということらしい。全ての日本国民が胸騒ぎということだ。確かに、エキゾチック ジャパン ♪ だ。▽アメリカの神経学者の研究によると、人間には潜在的に sixth...

壊れた(壊した)

アメリカ生活を始めた頃、僅か5年間で3台の中古車が危機的な壊れ方をした。1台目はワシントン州でアイスバーンに車輪を取られ、FWYの中央分離帯に車両後部をぶつけて The End。2台目は購入して1週間後に盗まれ、事故車となって乗り捨てられていた。すぐに盗難届を出していたのが幸いだった。警察から車両登録者の私に連絡が来て、当て逃げ (hit-and-run) の容疑で出頭要請を受けたが、盗難届の受領日時から潔白が証明された。恐怖のドン底に突き落とされたのは3台目。FWY-163を走行中、アクセルを踏んでいないのに、ビューンと時速80マイル近くまで勝手に加速してくる。アクセルが戻らないだけでなく、ブレーキも効かない! ダウンタウンは目前。慌てた私はギアをニュートラルに入れ、惰性走行に変えて減速させようと必死だった。力一杯サイドブレーキを引きながら、人のいない歩道に乗り上げてエンジンを切り、危機一髪で難を逃れた。アクセルが戻らず減速不能に陥る状態は、制御基盤の故障、ブレーキオイル漏れなどの不具合が重なった珍しいケース。こんな車はこりごりと思い、何が原因かを追究せずに、不気味さを残したまま廃車にしてしまった。排ガスチェックのみで車検義務のないカリフォルニア州。中古車だけは入念に点検すべきだ。 (SS) ▽先日、パソコンが壊れた。半日いろいろ試してみたが直らないないので、リペアショップに持っていった。トラックパッドを交換して無事復活。パソコンも、人間やペットと同じように 「熱」や「湿気」が苦手らしい。PCが壊れまくる季節が到来。新しく我が家の一員になった猫のように、涼しい場所で大切に触っている。▽最近、筋肉女子に変身しようと、ジム通いに励んでいる。キーワードは超回復。運動によって壊れた筋肉は、破壊 ⇒...

規則

▽ MLB開幕目前。野球ファンの自分には、3月になると必ず読み返す本がある。“The Unwritten Rules of Baseball” (Paul Dickson 著)。MLBにはコミッショナー統轄下の委員会が定めたルールブック...

遭遇

夏に『遭遇』のテーマと来れば  “納涼怪談” と相場が決まっている。高校時代に旅した青森・下北半島。20分で「本州最北端の碑」に行けると聞き、夕暮れに友人と大間崎 (おおまざき=碑のある岬) を目がけて一本道を歩き出した。到着して碑の脇から眺めるサンセットの見事さを心に刻み、帰路につく。やがて異変が … 。途中の集落を過ぎ、歩き続けていたら、再び同じ集落が出てきたのだ。一本道なのにおかしい … 。すると、私たちの背後から、タバコを燻...

おみやげ

留学時代、論述の基本を学ぶ外国人対象の必修英語クラスがあり、担当教官は強烈なキャラクターを持つ老練の白人T氏だった。T氏は無類の日本好き。日本贔屓 (びいき) の die-hard ぶりを教室で遺憾なく発揮していた。小津安二郎監督と原節子の大ファンで、授業中に『東京物語』を鑑賞させたりもした。日本語の俳句の響きに深い情趣があると絶賛し、有名な一句を日本人に詠唱させるなど、他の外国人学生には迷惑な独善的行動を繰り返す。邦人学生は成績の上積みを期待して、日本のおみやげをT氏に贈っていた。私も特大の郷土玩具『赤べこ』をプレゼントしたら「首に触れると、前後左右にユーモラスな動きが30秒以上も続いて感動しました」と綴られた丁寧な礼状まで届いた。T氏は嬉しそうにおみやげをクラスに持ち込んで、得意気に説明するようになった。ある時は浴衣姿で現れてクラス全員仰天! 最大のお気に入りは学生Aが贈った『尺八』。毎回、“和製リコーダー” を携えて登場し、顔面を真っ赤に紅潮させながら、出鱈目 (でたらめ) な真似事で...

つい…

タバコをやめたのは16年前。完全禁煙を達成するのに苦労した。禁煙セラピーに通うのも気恥ずかしく、自力でタバコと別れを告げたいと思っていたところ、通販で「全米500万人が禁煙に成功! あなたもできる!」と銘打たれたビデオを発見! 30日以内に返品できることを確認し、取り寄せてみると、これが意外にも説得力のある内容。禁煙できない人の深層心理を解きほぐし、慈愛に満ちた映像と環境音楽を駆使してコンプレックスを解消してくれる。これだ! 私は心身ともにリラックス状態になり、喫煙に終止符を打てる自信が体内に満ちてくるのを感じた。ビデオが終盤に向かう頃、私の右手には、つい無意識に火をつけたマールボロが挟まれていた。・・・ 喫煙と訣別できた契機は、ヘビースモーカーの恩人が病魔に冒され、55歳の若さで不帰の客となった訃報。私はタバコ4カートンを買い、これ見よがしに自分の机の周りにバラまくという “荒療治” に転じた。全てを吸い尽して体内に溜まる「毒」を考えただけで恐怖感に囚われる。1箱だけなら「1本くらいは」と妥協心も生じるが、この環境では「つい1本」という出来心も封印される。手を出せば人格も否定されるという強迫観念が完全禁煙への扉を開いた。 (SS)  ▽つい、夕飯の時間が遅くなってしまう。食事をする時間を変えるだけで、ダイエットの効果に差が出てくるらしい。太りにくい時間帯は「起床後30分」と「14時~16時」、太りやすいのは「就寝前」と「22時~2時」。つい、夜遅い時間に食べてすぐ寝るのは、ものの見事にメタボ街道まっしぐらの悪いクセ。会社で早めの夕食をとるようにしたら、体重計のメモリが少しずつ下降し始めた。▽つい、思わず、うっかり。日本語を勉強している日本人の中学生からその違いを質問された。Unintentionally、Reflexively、Carelessly。微妙なニュアンスの違いをうまく説明できなくて焦ったが、一緒に和英辞典をチェックして納得。改めて質問されるまで無意識に使い分けている日本語があるものだ。▽つい、先延ばしするクセがあった。わかっちゃいるけど、動けない〜♪。夢の中で頑張っても進まず、実際にやったら簡単だったことも。いつの頃か、気が進まなくても、とりあえずやるようにしたら、少しずつ「やる気スイッチ」が入るようになった。「すぐやる。必ずやる。出来るまでやる」。今は、日本電産の創業者、永守重信さんの経営哲学が目標。とにかくやってみることが大切なのだ。 (NS)...

妄想

旧家を解体した24年前に家系図が出てきた。先祖は奥州藤原氏に仕えた武士だった。この家系図を霊能力のある高僧 (?) に見せてから、我が家に妄想の嵐が吹き荒れる。私は幼少の頃から閃光 (フラッシュライト) と濃赤色が苦手で、恐怖さえ感じていた。霊能者に言わせると、光は刃 (やいば) の照り返しで、赤を忌避するのは、血に関連した過去世の記憶が無意識下に潜んでいるらしい (斬殺されたとでも?)。さらに “霊告”...

無い!

私はこう見えてヘタレである。▽初めてビジネスクラスに搭乗した時、エコノミーとは勝手が違う環境に戸惑いを隠せなかった。エンターテイメント機器に使用するヘッドホンが立派なのは良いが、差し込み位置が分からない。シートの調整機能を示す複雑な (?) 図解、謎めいた周辺装置と意味不明の絵があしらわれた複数のボタン・・。説明を求めるのも初心者バレバレで気後れするし、どうしたものかと少し困っていたら、妻が「毛布が無い!」と言い出した。担当CAさんに尋ねた妻に返ってきた言葉は「お客さまが、その上に座っていらっしゃいます」。これで何でも聞けるようになった。ありがとう、妻よ。▽ハ虫類が大の苦手だ。それなのに、細身のトカゲ君が屋内に侵入してくることがある。ガサゴソという音の正体を見極める勇気など、さらさら無い! ハードウッドフロアの木目に沿って身じろぎもせず、私を出し抜くように擬態していた時は、見て見ぬ振りをしているうちに姿を消してくれた。物置に隠れていた時は、掃除機で吸い込む提案をした私を尻目に、妻が虫取り網で捕獲 (私の権威は失墜した)。クローゼット内のトカゲを捕まえたのは飼い猫の「ピピ」だった。それを咥 (くわ) えて私の前にポトリと落とすなんて、どれだけシャレの分かる猫なのか。 (SS) ▽チケットが無い。今年から高校野球甲子園のチケットの販売方法が変わった。自分の姪は二松学舎大付属高校の卒業生なのだが、今年は徹夜しないと当日券が手に入らないと聞き、甲子園の応援を諦めたそうだ。泣く泣くネットで高額転売されたチケットを押さえた友人もいるという。本当に必要な人がチケットを手に入れられない状況は、より強まる気がする。▽スマホが無い。インターン生のMさんはサーフィンをしている最中、防水ポーチに入れたスマホを海に落としてしまった。陸に上がり、友人のGPSを借りてスマホの現在地を特定するも反応無し。諦めていたところ、シュノーケリングをしていたというファミリーが笑顔で近づいてきて、彼女のスマホを届けてくれたとのこと。拾った人へのメッセージと持ち主への発信ボタンを画面に表示する、そんなスマホを探す機能があることを初めて知った。奇跡のような話に感動した。▽苗字が無い。知り合いのスーダン人の氏名はやたらと長い。何でもスーダンでは苗字はないそうで、名前の次は父親の名前、その次は祖父の名前、曽祖父 (ひいじい)...

なんだこりゃ?

アメリカで生活していると、日本では到底あり得ないスケールの大きい出来事に遭遇することも珍しくない。「なんだこりゃ!」と 度肝 (どぎも) を抜かれたことが、これまでに何度あったことか! 初めて家を買った時、仕事場としての機能を高めるため、ガレージの1/3 を暗室に造り替えた。家の西側に出られる小さなドアも暗幕で覆い、長く使用することがなかった。それから十数年後、暗室の実用性がなくなり暗幕を撤去したら、ドアの小窓からは何も見えず木目のようなものが・・。 これは何だ?・・外に出ようとしても開かない。 裏から回った私はまさに jaw-dropping...

微妙

▽スポーツ競技の微妙な判定を100%の正確さに近づけるため、デジタル活用が急速に進んでいる。テニスのイン/アウト確認に精度99.9%のハイスピードカメラが大活躍 (元来は弾道ミサイル照準用とか)。体操の技術評価には、人間の目を遥かに凌ぐ3Dレーザーセンサーが使用されている。▽自分は野球ファン。メジャーリーグに「チャレンジ制度」(監督はボールインプレー以外でビデオ判定の要求可) が導入されたが、ビデオで再確認しても判断を下すのは人間の目。微妙さが残る。デジタル技術に頼るなら、ボールインプレーの判定も完璧なのでは? ▽2010年に塁審の誤審で起きたアーマンド・ガララーガ投手の「幻の完全試合」や、1969年夏の高校野球決勝の「球審の誤審疑惑」(松山商 vs.三沢高。延長15回裏、三沢の攻撃、一死満塁/3-1から低めの投球。誰もが押し出しサヨナラと信じた直後、球審がストライクを宣し、好機を逃す) は、デジタル技術の前では起こらない。▽考え方を変えれば、ヒューマンエラーのお陰で、栄誉を逸したガララーガは歴代23人の完全試合投手よりも人々の記憶に残り、三沢高の不運は人々の情感に強く訴え続ける。むしろ、微妙な誤差こそが、スポーツをより人間味のある競技に仕立てているのかも。 (SS) ▽「名作を1文字変えて微妙な感じにする」 ツイッターの投稿が盛り上がっている。思わずクスっと笑える作品をいくつかご紹介。「グッチ売りの少女 」「パシれメロス」「金と共に去りぬ」「ああ苦情」「エリートのために」「ジャングル大変」「かなりのトトロ」「熟女の宅急便」「俺たちに休日はない」「吾輩の猫である」「抱枕」「北斗の件」「買取物語」「アルジャーノンに札束を」「リア充」「ミケとの遭遇」。確かに、微妙な感じになっている。▽...

性格

一個人の基本人格というか、自他ともに認める性格・気質というのは、一生を通して変わらないものなのだろうか? どうも、そうは思えない。私の性格分析など読者には興味がないだろうけれど、私の印象は人によって全く違うものらしい。真面目な人、面白い人、怖い人、飄々 (ひょうひょう) としている人・・など、私の人物評は多彩を極めている。ひどいものになると「地獄から這 (は) い出てきたような人」というのもあった。若い頃はガリガリに痩せていて、ムンクの有名な絵画『叫び』の顔真似が得意だった (これは心を許した人にしか見せなかった)。私を「変わり者」と呼ぶ人もいたが、それを「個性派」の同義語と思って喜んでいたのだから、私は本当に変人なのだろう。性格分析をしてくれる根拠のないお遊びサイト http://seibun.nosv.org がある。名前を入力すると、その人物の構成要素が示されて...

余裕

人生の妙味とは、この日、この時間、この瞬間に充足感を獲得することにある。分かっちゃいるけど、精神的に余裕のない私は、今はこれを済ませて、次にそれを片付けて、その後であれを終わらせる・・・ の繰り返し。そんな自分に「遊び心」の大切さを教えてくれた猛者 (モサ) がいた。20年ほど前に弊誌のデリバリーを担当していたKさん。沖縄出身で空手道場を主宰していた彼は、折り目正しく、仕事ぶりも武道家を思わせる整然としたものだった。配達日に雨が降り始め、屋外に山積みの雑誌を私の自宅の車庫へ移送してもらった。「ガレージオープナーを洗濯機の上に置いてほしい」とKさんに電話した後で、それは不可能だと気付いた。洗濯機からガレージの扉までは遠すぎて、閉まる前に外に出るのは無理だ。ところが、帰宅してみると、指示通りにオープナーは洗濯機の上にある (!)。私の頭の中で、超常サスペンスドラマ『Xファイル』 のテーマ音楽が勝手に鳴り響いていた。どうやって出たのだろう?? 数日後、思い切ってKさんに尋ねたら、歩測とシミュレーションを重ねて、決死のスライディングで脱出に成功したという。そのパフォーマンスを私の前で詳しく再現し、余裕の笑顔で達成感を熱っぽく語るKさんは、やはり曲者 (くせもの) だと思った。...